生物兵器 炭疽症(http://www.med.or.jp/etc/terro.html)

大量同時殺人を行う生物兵器として使用される可能性の高いのは炭疽、天然痘、ペスト、ボツリヌスなどがあります。前の2種は空気中での拡散に適しており、広範囲に犠牲者を出す可能性があります。現在、世界を恐怖に陥れている炭疽について述べます。 炭疽症の潜伏期間は1〜7日ですが60日間に及ぶこともあります。症状は発熱、筋肉痛、倦怠感であり、これが急激に悪化し進行します。人から人へはうつりません。 この感染症は先進国では希で、通常はヒツジ、ウシ、ウマなどの疾患でまれに人を襲います。ヒツジなどの毛を取り扱う職人が病気にかかっていました。炭疽菌は長期にわたり乾燥した土壌中に芽胞を形成し存在します。世界的にはイラン、イラク、トルコ、パキスタン、サハラ砂漠以南の地域が好発生地域です。

臨床症状

1、皮膚炭疽症

感染動物やその加工品との接触、昆虫の咬傷で、芽胞が皮膚や粘膜のわずかな傷から皮下に進入し感染。ほとんどは衣服に覆われていないいない部分、顔、頸部、腕、手に起こります。痛みのないニキビ様の丘疹で始まり、無痛性の水疱化の後、潰瘍を作り、炭色の痂皮(かひ:かさぶた)を作ります。関係のリンパ節も腫れてきます。

2、肺炭疽症

芽胞を吸い込むことにより発症。初期はインフルエンザ症状(発熱、筋肉痛)であるため、早期診断が不可能なことが多い。やがて胸郭内のリンパ節の壊死により出血したり、壊死性肺炎を起こし呼吸困難になります。血液を介して伝搬し、菌血症、出血性髄膜炎を併発し意識は消失する。死亡率はほぼ100%。

3、咽頭、消化器炭疽症

汚染された肉などを食べて生じます。発熱、咽頭痛、嚥下障害、頸部腫大となり、咽頭には黒い痂皮が見られます。消化器炭疽症では吐き気、嘔吐、激しい腹痛、吐血・血便、出血性腹水が特徴となります。

疑わしい場合の連絡先

最寄りの保健所または国立感染症研究所(電話03-5285-1111)