2024年05月25日
アトピー性皮膚炎の治療(R3.3)
アトピー性皮膚炎(アトピー)は、かゆみのある湿疹を繰り返す病気です。治療の目標は皮膚をいい状態に保ち、日常生活に支障をきたさないようにすることです。アトピーの治療の主体は塗り薬で皮膚の炎症を取ることです。補助的にかゆみ止めの飲み薬、保湿剤を併用することも多いです。
アトピーの治療で最も使用されるのはステロイドの塗り薬です。非常に有効ですが、局所的な副作用のリスクはあります。長期に塗る副作用としては、皮膚が薄くなったり、細い血管(毛細血管)が浮いてくるようなことがあり得ます。そのため、ステロイドでない塗り薬も使われます。タクロリムス、デルゴシチニブの塗り薬がアトピーの炎症を抑える作用があります。
大多数のアトピーは塗り薬を主体とする標準的な治療を行うことで、十分いい状態を保つことができます。
重症、難治の場合には特殊な飲み薬、注射薬を使用することもあります。