「単純ヘルペス」と言う病気は、「単純ヘルペスウィルス」による皮膚感染症です。病変部には、水疱や発疹ができ、痛みがあります。このウィルスには、一型と二型の2種類があります。

一型は、口の中や、口の周りや顔面に発症します。初感染時は、症状が強く、口腔内や口の周辺に大きめの水疱が多発し、口内炎の場合もあります。痛みが強く、高熱が出たり、顎のリンパ節が腫れたりして、食事も取れない場合もあります。感染は、接触や飛沫感染が原因です。再発の場合は、症状は軽く、主に口唇に小水疱ができ、ピリピリした痛みが続きます。昔から、「熱の花」と言われています。何度でも、再発を繰り返す人もいます。

一方、二型は、性器や下半身に水疱ができ、初感染時には、痛みも強く、発熱を伴う場合もあります。やっかいなのは、一度罹患すると、再発を繰り返す事が多いのです。性交渉による感染がほとんどなので、他人に感染を広げる可能性があります。

「単純ヘルペスウィルス」による感染で起こる合併症の代表的な皮膚病に「カポジ水痘様発疹症」があります。特に「アトピー性皮膚炎」や全身の湿疹がある、子供に起こりやすく、顔や首、体幹に広範囲に水疱が多発し、リンパ節が腫れたり、高熱がでたりもします。

とにかく、早めに皮膚科を受診し、診断をしてもらい、抗ウィルス薬や軟膏で、治療してもらいましょう。再発する場合も、早めに抗ウィルス薬の服用が大切です。