ペットが皮膚病の感染源となることがしばしばあります。イヌやネコから感染する白癬(はくせん:カビによる感染症)と疥癬(かいせん:ダニの一種による感染症)が大部分を占めます。アライグマ、ミニブタ、リス、モルモット、ハムスター、ミドリガメ、ウサギ、ハト、熱帯魚などからの感染も否定できません。ペットを飼っている人で、治りにくい皮膚病にかかったら皮膚科医に相談しましょう。
 イヌやネコを抱いてたり一緒に寝たりすると、ペットの毛や鱗屑(りんせつ:フケのようなもの)から直接カビが感染したり、イヌセンコウヒゼンダニやネコ疥癬ダニに刺されたりします。さらに口のまわりをなめられると寄生虫症にかかる恐れもあります。まれにネコやウサギに引っ掻かれて、「猫引っ掻き病」や「野兎病」にかかることもありますから注意しましょう。ネコやハトなどの糞から寄生虫症、トキソプラズマ症、クリプトコックス症に感染することもあります。砂遊びのあとは石鹸で手洗いしましょう。