海外旅行後に急に高熱が出た時考えられる病気には、サーズ、鳥インフルエンザ、西ナイル熱、他にも色々あります。また病気によっては法律で隔離治療が必要なものもあり、急に高熱が出たからといって直ちに外来窓口に行かずに、保健所でどこの病院へ罹ればよいかを相談する必要もあります。今回は最近話題になっている西ナイル熱の話です。

西ナイル熱は、従来アフリカ、欧州、西アジアでの発生が報告されていました。米国でも平成11年に初めて発生し、平成17年には死亡116名を含む2,949名の患者が報告されています。日本では平成17年、米国から帰国後に発症した例が1例だけ報告されています。

ウイルスは鳥の体内で増殖し、その血液を吸った蚊を介して人に感染します。人から人への感染、患者の血を吸った蚊からの感染もないと考えられています。

ウイルス感染した蚊に刺されても発症するのは2割程度です。症状は3~15日の潜伏期間の後、発熱(3~6日)、頭痛、リンパ節腫脹などをきたし、1週間程度で回復します。重篤になるのは感染者のうち約1%といわれ、主に高齢者です。特効薬は無く、蚊に刺されないように予防することが大切です。