アレルギー疾患に対する皮下注射による減感作療法は、日本では通年性アレルギー性鼻炎に対して高い治療効果が認められていますが、スギ花粉症には効果が低いという実態があります。この治療法が一般的にならない理由に、致死的な副作用(アナフィラキシーショック)の可能性があります。

この副作用を減らすために、欧米ではかなり以前より経鼻、舌下、経口のルートで抗原を投与する方法が行われています。一方、日本ではようやく2010年より舌下用スギ花粉抗原エキスによる舌下免疫療法(SLIT)の試験が開始されたばかりです。

海外でのこれまでのSLITによる治療は高い有効性と安全性が証明されていて、花粉やダニアレルギーによる鼻炎、結膜炎および喘息が治療対象とされています。副作用にアナフィラキシーショックや喘息発作はなく、治療施行時の舌や口腔のかゆみ・しびれ感、口腔底の腫れがあります(日本でのデータ)。

日本でのスギ花粉症に対するSLITによる治療が可能になるのは残念ながら2014年以降とまだまだ先の予定です。