「憂うつである」「気分が落ち込んでいる」などと表現される症状を抑うつ気分といいます。このような状態がある程度以上、重症である時、うつ病と呼んでいます。

その割合は10から15人に一人がかかります。一般的に女性、若年に多いとされますが、日本では中高年でも頻度が高く、うつ病による社会経済的影響が大きいと言われます。

自分はうつ病にかからないと考えている人も多いようですが、誰でもかかり得る病気ですので注意は必要です。

うつ病は十分な休養と適切な薬物療法によって改善します。しかし、そのためには、自分がうつ病にかかっていることを認識して、回復のためにしっかり治療をすることが必要であると理解せねばなりません。うつ状態は誰にでも起こりうることですが、逆にそのことが病的なうつ状態を見逃す背景となり、治療がなされていない場合が少なくありません。

うつ病を経験したことのある人で治療に至っているのはおよそ1/4で、治療を受けるべき人の多くが受診にすら至っていないのが現状です。未治療のままうつ状態が続くと、症状は重症化し、さらに病気の期間が長引き、再発を繰り返しやすくなります。

うつ病は病気であることを認識して必ず治療を受けなければなりません。