赤ちゃんを望みながらもかなわず、治療を受けているカップルが増えています。

以前は不妊症のカップルは10組に1組と言われていましたが、最近では8組に1組程度になっています。女性は20代をピークに、30才以降加齢と共に、妊娠しにくくなります。初婚年齢の高齢化に伴い、子宮内膜症や子宮筋腫などの婦人科の病気が合併する可能が高くなる為、そして加齢により卵子の数と質の低下が起こってくる為です。

さて、女性の卵巣の中にある卵子はいつ作られるのでしょう?男性の精子と違って卵子は新しく作られる事はありません。女性がまだ生まれる前、お母さんのおなかの中にいる時に作られます。受精して6週までに約2,000個が発生。受精後8週までに約100万個、妊娠20週には約700万個に達します。その後、卵子は成熟と消滅が並行して起こり、出生時には300万個、生理が始まる性成熟期には20万個まで減少します。

その後も卵子の数は緩やかに減少し、30代前半からは数の減少だけでなく卵子の質も低下していきます。そして35歳を過ぎると卵子の数と質の下降線は加速していき、38歳以降は急速に落ちていきます。また卵子の質の低下は流産や胎児異常と関係してきます。

不妊症の原因は女性だけでなく男性に問題がある場合も約半数ありますが、妊娠にはタイムリミットがあります。妊娠を希望されているのに、なかなか妊娠しないと感じたら(1年間を目安)、早めに医療機関に相談するのが理想です。35歳以上の女性はそれより早く相談される事をお勧めします。