エックス線による胃がん検診を年1回程度受けている人が胃がんで死亡する率は、検診を受けていない人のほぼ半分であるとした大規模疫学調査の結果が、厚生労働省研究班から発表されました。

研究班は、岩手県二戸、秋田県横手、長野県佐久、沖縄県中部の4保健所管内で、40~59歳の男女約4万2千人を、平成2年から13年間にわたり追跡調査をしました。636人が胃がんになり179人が死亡。検診の有無で分析したところ、平成2年時点で「過去1年間に検診を受けた」と答えた人の死亡率は、受けなかった人の0.52倍と低い結果でした。

同様な調査は過去にもありましたが、従来の調査は死亡した患者の受診歴を過去にさかのぼって調べる手法が中心で、規模が小さいなどの難点がありました。今回の調査であらためて胃がん検診の有効性が裏付けられましたが、受診者は肺がんや肝臓がんなどの死亡率も2割程度低く、研究班では「検診を進んで受ける意識の高さが、がんにかかりにくい健康な生活習慣に結びついているのは」と分析しています。