加齢による男性の性腺機能低下症候群(ロー症候群)として知られています。男性ホルモンであるテストステロンの加齢による低下によって起きる初症状として説明されます。

男性ホルモンは思春期に急激に上昇し始め、20歳代前半をピークに年齢とともに徐々に低下しますが、この低下には非常に個人差があります。たとえば、スポーツ選手やミュージシャンの様に創造的な仕事をする人で高いことがわかっています。

また、テストステロンはストレスによっても下がることがわかっており、60歳代男性より社会的ストレスの大きい40歳代、50歳代の方が低いというデータもあります。

ロー症候群の症状は多岐にわたり、カーッとほてる症状、全身倦怠感、やる気の低下、性欲低下、勃起不全等があります。診断は、「問診票による合計スコア」と血中テストステロン値等の血液検査の結果を併せて診断します。

治療は、日本ではテストステロンの注射剤が使われますが、副作用としては、多血症、睡眠時無呼吸症候群の悪化、肝障害などがあります。ただし、テストステロンの補充療法は一生続けるものではなく、補充で症状が緩和すれば食事・運動療法をして男性ホルモンを増やす漢方薬を利用します。