2024年05月27日
ストレスと免疫機能(H14.5)
精神的・身体的ストレスによって副腎皮質ステロイドが過量に産生されると、交感神経の興奮が高まりノルアドレナリンが分泌されます。これは血圧を上げ脈拍を早くさせます。交感神経繊維はリンパ組織に広く分布し、免疫に関係するさまざまなリンパ球に近接して存在するので、そこから出るノルアドレナリンはリンパ球に強く作用して免疫力を低下させることになります。細菌処理やウイルス増殖阻止、腫瘍細胞の除去など、生命維持に大切な免疫機能の不全を生みます。
適量のアルコールは副交感神経優位となってリンパ球が増え、ストレスによる白血球の崩れを補いバランスをとります。飲み過ぎるとリンパ球が減り、白血球が過剰に生じて活性酸素(発がん・動脈硬化などに関与)を多く出し、自分自身をいためることになるので百害の毒に変じます。
喫煙はニコチンの作用でノルアドレナリンを出させて交感神経をたかめる一方、免疫を低下させ皮膚や臓器の感染症を引き起こしやすくします。ストレスに対して喫煙すると最悪です。