2024年05月27日
適量飲酒が健康への鍵(H14.4)
お酒を全く飲まない人よりも、適度にお酒を飲む人のほうが死亡率が低く、酒量が増えるにつれ死亡率が増加するといわれます。お酒はストレスの緩和や善玉コレステロールの増加、虚血性心疾患(心筋梗塞、狭心症)の予防に役立ちます。アルコールは胃腸で吸収され、内臓の血管をへて肝臓に運ばれます。肝臓にはアルコールをアセトアルデヒドに分解する酵素があります。アセトアルデヒドは毒性が強く、頭痛や吐き気の原因になります。これはさらなる酵素で身体に無害な酢酸に分解され、酢酸は最後には二酸化炭素(炭酸ガス)と水に分解されます。遺伝子の関係からこの酵素の多い少ないがあり、お酒に強い人、弱い人が出てきます。
適度な飲酒はコミュニケーションを良くし、食欲増進や血行の促進の作用があり「百薬の長」なのです。食べながら飲むことが大事です。食べ物によっては胃腸の粘膜を保護し、お酒の吸収速度を遅らせ、急激に酔いが回ることを防ぎます。食べることで飲むペースが落ち、飲み過ぎの予防にもなります。アルコールを分解する酵素はタンパク質です。おつまみとしてタンパク質の多い大豆やその加工品、焼き鳥、あさりの酒蒸し、イカ、タコなどを摂ることで肝臓の働きを良くし、アルコールの分解をスムーズにします。