日本では骨粗鬆症患者が1千万人以上、高齢者では3分の1以上が罹っていると推定されています。女性では閉経により骨密度が著しく減少することもあり、65歳で2分の1の人が、男性では80歳で2分の1の人が骨粗鬆症になります。

病因の3~4割は遺伝、残りの6~7割が生活環境です。具体的には、同じ骨密度の人でも、両親が大腿骨頚部骨折(だいたいこつ けいぶ こっせつ)を起こした人の場合には、2.3倍も骨折し易いのです。

一方、生活環境では、骨折に対する大量飲酒や喫煙の影響は1.2~1.3倍とされます。1日に日本酒2合(アルコール量30gr)以上では骨折率が高くなります。タバコは、カルシウムの吸収阻害や卵巣機能を抑制することにより、骨質の劣化を介して骨折し易くします。また、日本人のカルシウム摂取量は、この20~30年間、骨粗鬆症予防目的の800mgには200mg以上足りない状況が続いています。

ライフスタイルで骨量を増やすには、運動が最も効果的です。この運動は、負荷の量と時間が多いほど骨量増加に役立ちます。年代的には、成長期での運動は非常に効果があり、中高年でも骨密度の維持、人によっては増やすことも期待できます。成長期、特に中学生時代では、運動によって骨密度がぐっと増えるため、この時期に骨密度を高くしておけば、その後の減少に備えられます。

薬物療法としては、唯一骨量を増やすことが期待できる「骨吸収抑制薬」に、骨形成を促す薬であるビタミンDやカルシウム剤を併用します。