狂犬病は、犬だけの病気ではなく、人を含めた全ての哺乳類が感染する病気です。

その患者が36年ぶりに発生しました。日本でも大正9年頃は年間約3,500件の発生がありましたが、昭和25年に狂犬病予防法が施行されてからは、国内での人への感染は昭和29年が最後で、その後昭和45年にネパールで犬に噛まれて帰国後に発病、死亡した男性以来発生がありませんでした。

狂犬病は厚生労働省によると日本ではほとんど見られなくなった病気ですが、英国やスカンディナビア半島などを除き、未だに全世界に分布しています。しかもアジアではかなりの発生件数がみられ、世界では年間3万人~5万人と十数万の動物が発病死していると推定されています。

発病するとほぼ100%死亡しますが、潜伏期間が長いので、動物に噛まれたら、傷口を丁寧に洗浄し、ワクチン接種をすることで発病を防ぐことができます。事前に予防接種を受けていない場合は咬傷事故後、0、3、7、14、30日目の5回接種が行われていて、場合によっては90日目に6回接種をすることになっています。

海外旅行中に咬傷事故にあった場合、前述のように5~6回のワクチン接種が必要ですので、移動先で接種が可能な病院を大使館で確認せねばなりません。