寒い時期は空気が乾燥して、皮膚の皮脂の分泌も少なくなるため、お肌が乾燥気味になります。皮膚は乾燥すると痒みが強くなりますので、朝起きたときと夜お風呂から上がったときに保湿クリームなどで乾燥傾向が強いところを(下肢など)を中心にまんべんなく塗って保湿して下さい。最近は塗りやすいローションタイプや泡状の保湿剤がありますので便利です。特に入浴後は体が温まっている間にさっと塗って下さい。

また冬場はお湯で手洗いや洗い物をする機会が多いので手が荒れがちです。手はこまめにハンドクリームや保湿剤を塗って保護して下さい。この時期に凍傷(しもやけ)になる人は予防と治療を兼ねた温冷交換浴がお勧めです。二つの洗面器か桶を用意して、一つには熱めのお風呂位のお湯を、もう一つには水道水を入れておき、まずお湯の中に手や足を入れて30秒経ったら、次に水の洗面器に入れて10秒数えて下さい。お湯が30で水が10です。これを4~5回繰り返しよく拭き取って保湿クリームなどを塗って下さい。これを朝起きたときと夜お風呂に入った時に毎日繰り返してやって下さい。

また1年を通してナイロン手ぬぐいやメッシュになった手ぬぐいで体を洗うことは避けて下さい。ナイロン手ぬぐいは肌に対して刺激が強すぎて、目に見えない傷がつき慢性的な炎症症状による色素沈着が起こってきます。摩擦黒皮症と呼ばれている疾患です。綿の手ぬぐいで優しく洗うか、自分の手に石けんを付けて洗って下さい。