激しい嘔吐や下痢の症状を起こすノロウイルスによる感染性胃腸炎は、例年10月から増え始め、12月から3月にかけて流行のピークがみられます。ノロウイルスには、遺伝子の型によって多くの種類が確認されていますが、今年新たな型のノロウイルスが確認されました。感染力や症状はこれまでのノロウイルスと同程度と思われますが、多くの人は新型のウイルスに対する抗体を持っていないと考えられ、今年の冬は大流行することが懸念されています。

ノロウイルスに感染した場合、ウイルスを退治する特効薬はありませんが、多くの場合は数日で回復します。ひどい脱水になると重症化することがあるので、こまめに十分に水分を摂ることが大切です。

感染力が非常に強く予防も大切です。特に手洗いが重要で、調理前や食事前、トイレの後、外出から帰宅時など、こまめに石鹸などを使ってしっかりと洗い流しましょう。また、子供さんや家族が発症した場合、おむつや吐物の処理には注意が必要です。ウイルスが拡がらないようにビニール袋に入れて廃棄することや、次亜塩素酸ナトリウムで消毒をすることが効果的です。