2024年05月24日
こわい熱中症(H16.8)
熱中症とは、体の中と外の「あつさ」によって引き起こされる様々な体の不調であり、熱波により主に高齢者に起こるもの、幼児に高温環境で起こるもの、暑熱環境での労働で起こるもの、スポーツ活動中に起こるものなどがあります。
熱中症というと、炎天下での活動中に起こるものと記憶されている方も多いと思いますが、スポーツにおいては体内の筋肉から大量の熱を発生することや、脱水などの影響により、屋内競技や寒い環境下の競技であっても発症します。
熱中症予防のための指標にWBGT(湿球黒球温度)があります。これは人体の熱収支に関係する、湿度、輻射熱(直射日光などの)、気温を測定し、屋外・屋内別々に算出するものです。WBGTが摂氏21度以上、乾球温が摂氏24度以上、湿球温が摂氏18度以上の環境下では熱中症による死亡事故が発生する可能性があり注意が必要です。
脱水状態になると発汗による体温調節がうまく働かなくなるため、熱中症の予防にはこまめに水分を補給することが大切です。汗からは水分と同時に塩分も失われますので、水分の補給には塩分濃度0.1~0.2%、糖分濃度3~5%を含んだもの(摂氏5~15度)が適当です。また15分~30分ごとに飲水休憩を取ることにより体温の上昇が幾分抑えられます。