ミネラルの豊富な食べ物を摂りましょう。よく栄養相談などで聞くことばです。ではミネラルとは何でしょうか?

ミネラルはもともと「鉱物」の意味があり炭素を中心に作られた有機物の中で炭素、酸素、水素、窒素以外の生体に必要な元素を指し無機質ともいいます。栄養学では糖質、脂質、タンパク質、ビタミンと並んで五大栄養素のひとつとして数えられます。また厚生労働省は食品の栄養表示基準として亜鉛・カリウム・カルシウム・クロム・セレン・鉄・銅・ナトリウム・マグネシウム・マンガン・ヨウ素・リンの12成分を示しています。たくさんの種類がありますがミネラル全部で体の中の4%程度の成分でその中でカルシウムが1.5%ほどを占めますのでひとつひとつは微量にしかありません。

代表的なものをいくつか説明します。

カルシウム(Ca):骨や歯の主成分であり不足する事で発育障害や骨粗鬆症を起こす事が知られています。また、筋肉・神経・心臓が正常に働くためにも重要です。牛乳などの乳製品や小魚、ひじきや豆乳などに含まれます。

鉄(Fe):赤血球のヘモグロビンの主成分です。不足する事により鉄欠乏性貧血を起こします。レバーなどの内蔵類、ヒジキ、緑黄色野菜に多く含まれます。

亜鉛(Zn):味覚、嗅覚、聴覚に関連し不足する事により神経障害や免疫力低下を起こします。カキ(貝)、牛肉、卵、豆類に含まれます。

カリウム(K):心臓の筋肉の収縮や血圧に関係します。不足すると脱力感、疲労感などの症状がでますが過剰では不整脈の危険があります。海藻、緑黄色野菜、バナナ、ナッツ類に豊富です。

ミネラルは体の中で作り出す事ができないために補充する事が必要です。不足する事により「欠乏症」を来す事が知られているため豊富にバランスよく食べる事が必要な訳です。但しサプリメントなどで摂りすぎると「過剰症」もありますので注意して下さい。