COVID-19に罹患後、少なくとも2か月以上続く症状で、他の疾患では説明がつかないものを、「罹患後症状」と言います。通常はCOVID-19発症後3か月経った時点でも見られます。

罹患後症状には、倦怠感などの「全身症状」、咳や息切れなどの「呼吸器症状」、記憶障害や集中力低下などの「精神・神経症状」、脱毛や嗅覚・味覚障害などの「その他の症状」があります。国内の報告では、COVID-19診断後6か月の時点で、疲労感・倦怠感、息苦しさ、睡眠障害、思考力・集中力低下は罹患者の10%以上に認められたものの、多くの罹患者では時間の経過とともに症状は改善したとされています。

罹患後症状についてはまだ不明な点が多く、その発現には複合的な要因が関与していると考えられています。罹患後症状の専門外来は今のところ県内には無いようですので、かかりつけ医などで慎重な経過観察や対症療法を受けたり、症状に応じた診療科へ紹介してもらったりすることになります。

罹患後症状は日常生活や仕事・学業にも影響が出る場合がありますので、お悩みの人はかかりつけ医へご相談ください。