希少糖とは自然界に存在量が少ない糖類で、その種類は50種類以上あります。香川大学では1991年にその1つであるプシコース(以下、P)の大量生産に成功しました。

Pは、砂糖の7割程度の甘味度で清涼感のある甘さを持っています。果糖を含む果物や野菜の過熱によりPが出来るため、私達は1日に0.2グラム程度のPを日常的に摂取していることになります。Pを摂取すると、7~8割が小腸で吸収され、残りはそのまま便中に排泄されます。Pの特徴はエネルギー値がほぼ0キロカロリーであること、一緒に摂取した食後の血糖上昇を抑制する作用があることです。

Pの純品は高価でありまだ販売されていませんが、「希少糖含有シロップ」(組成はブドウ糖と果糖が85%、Pなどの希少糖が15%)が商品化されています。これを使うと、同量の砂糖を使うことに比べて15%のカロリーオフと食後血糖値を下げるという主に2つの効果が期待でき、メタボや糖尿病の人に有用である可能性があります。その他にも、食欲抑制により肥満しにくくする作用、脂質代謝改善作用、動脈硬化を抑制する作用が期待されています。