歯ぎしりは、大きく分けるとグライディングとクレンチングの2つのタイプがあります。前者はグリグリと音を出しながら顎を動かすタイプのもの、後者は音のしない噛みしめるタイプの歯ぎしりです。

一緒に寝ている人が居ないと、自分が歯ぎしりをするか否かはわかりませんよね。その手がかりとなる症状には、朝起床時の「首筋のこり」や「顎の疲労感」、「口が開かなくなる」ことがあります。ほとんどの歯ぎしりは睡眠が浅くなる時に起こり、不眠症、飲酒や遺伝的な要因等との関連が報告されています。噛みしめる力は、起きている時には自分の体重位の力が出るのですが、寝ている間にむしろそれ以上の力が出る人が数%位いると報告されています。そういう人では、歯ぎしりで歯が欠けたり、歯の根っこが折れることがあります。あるいは、セラミックスは力に弱い材料であるため、繰り返し治療をやり直すことになり歯科医が歯ぎしりに気付くこともあるようです。

睡眠時無呼吸症候群や逆流性食道炎といった、睡眠が浅くなる原因疾患があれば、まずその治療を施して睡眠の質を改善することから始められます。