自分は喫煙しないのに、たばこの煙を吸わされることを言います。受動喫煙はたばこを吸わない人に肺がんや心筋硬塞をおこさせる、きわめて危険な室内空気汚染因子です。この煙にはニコチン、タール、一酸化炭素など、有害物質が多く含まれております。粒子成分のベンツピレンや気相成分のニトロソアミンは強い発がん性があります。くゆっている紫色っぽい煙は副流煙といい、目や鼻にしみるなど刺激がきわめて強いものです。吐き出す煙に比べニコチンやタール成分は2~3倍、一酸化炭素は4~5倍、ベンツピレンは3~4倍、ニトロソアミンは20~130倍という高濃度です。

 受動喫煙による健康障害は明らかです。例えば奥さんは吸わないでご主人が喫煙家の場合、長年共に煙を吸っていると、奥さんも肺がんになる確率は確実に高くなります。受動喫煙にさらされる20人に1人は受動喫煙で亡くなるという説もあります。

 妊娠中に喫煙すると胎児の鼓動が止まったり、乱れたりして、死産、流産、低体重児の原因にもなります。

 乳幼児に突然死症候群があります。喫煙母が添い寝した赤ちゃんに多く発生している事実から、喫煙母は別室で寝るよう勧告されております。