2024年05月27日
若年者の喫煙の健康障害について(H12.2)
最近の調査では中学・高校生の喫煙率は高く、小学生も吸い始めているという。喫煙の低年齢化が確実に進んでいる。喫煙の健康障害についての啓蒙や、社会の厳しい目の不足、また諸外国と比べ国の政策が手ぬるいことにもよります。
中学時代から喫煙するとどうなるか。咳や痰が出始めたり、集中力や運動能力の低下をきたします。やがて中高年を迎え、50~60歳の死亡率が非喫煙者より4倍、循環器疾患にかかる率は10倍、がんになる率は喉頭がんでは30倍以上というリスクを負います。病気で早く死ぬ傾向はいなめません。妊婦の喫煙も胎児にはきわめて有害です。
大人になって吸い始める人は少なく、若いときの体験がそのまま習慣化していきます。それはタバコには一度吸い始めるとやめられなくなるという、習慣(中毒)性をもたらすニコチンが含まれているからです。この若年層の喫煙対策が最も重要です。
吸った後の煙は主流煙、そうでない煙を副流煙といいますが、副流煙の方には数倍の有害物質が含まれ、周囲の人に悪影響を及ぼします。個人の好みの自由ではなく、社会問題とされるゆえんがここにもあります。欧米の禁煙標語、「喫煙はあなたを殺します」。