厚労省の最近の調査で、19歳以下の母親の喫煙率は44.1%、20~25歳では34.7%、父親ではそれぞれ83.8%、83.4%と、極めて高いことが明らかになりました。心配されるのが赤ちゃんへの影響です。授乳中に喫煙すると母乳には血液同様にニコチンが含まれ、赤ちゃんはニコチンを含んだ母乳に鋭敏に反応します。その中毒作用から脈拍や血圧や呼吸の乱れが生じ赤ちゃんは不機嫌となります。一方授乳ホルモンの減少をきたし母乳の量も減ってきます。

さらに父親や母親の喫煙による受動喫煙にさらされると、尿中にニコチンの代謝産物であるコチニンが検出されます。ニコチンだけでなく200種類にも及ぶ有害物質の影響を受け続けていると、赤ちゃんや幼児の身体的発育や知能の発達は妨げられます。中耳炎や喘息、乳幼児突然死症候群の誘発因子ともなります。

喫煙母乳や受動喫煙は乳幼児虐待とも言え、最近の若い親の喫煙率の異常な高さは憂慮されます。この点からも禁煙対策を厳に進めなければなりません。