これは日本人をはじめとする東洋人に多く、西洋人にはあまり起こらないため、西洋医学では病気として認知されていなかったようです。したがって治療は暖かく保つほか漢方薬が主流を占めますが、ビタミンEや自律神経のバランスをとる薬もあります。
 いつも手足や腰が冷たいと訴える「冷え症状」は特に女性にみられ、更年期に多い症状ですが、若い女性でも産後を中心に起こることがあります。多くは自律神経のうちの血管運動神経失調で末梢の血管が縮み、血液の流れが少なくなることによります。真夏や十分に暖房されている室内でも、身体の一部が冷たく感じたり、さらに厚着をしたり厚手の靴下をはいてもなお冷たく感じ、日常生活に支障をきたすようなら病的となります。
 指先が冷えるレイノー病や、貧血、動脈硬化、低血圧も原因になることがあります。