甲状腺とは、体全体の新陳代謝を促進するホルモン(甲状腺ホルモン)を分泌する臓器であり、喉仏の直下の両側にあり重さ15g程度、大きさが4~5cmほどで、蝶々が羽を広げたような形で、気管に張り付いています。

甲状腺の病気は比較的ポピュラーで、男性では50~100人に1人、女性では30~60人に1人の割合です。ここでは、以下のごとく3つに分類します。

(1)炎症性疾患

急性化膿性甲状腺炎、亜急性甲状腺炎、慢性甲状腺炎(橋本病)、無痛性甲状腺炎(橋本病の急性増悪)

(2)機能異常をきたす疾患

バセドウ病(甲状腺機能亢進症)、橋本病(甲状腺機能低下症・慢性甲状腺炎)

(3)腫瘍

良性腫瘍:腺腫様甲状腺腫、濾胞腺腫
悪性腫瘍:乳頭癌、濾胞癌、髄様癌、悪性リンパ腫、未分化癌

最も頻度の高いのは橋本病であり成人女性の10人に1人、成人男性の40人に1人に見られます(しかし、すべての人が甲状腺機能低下症になるわけではありません。そのうち4~5人に1人の割合です)。

ほとんどの場合、外来での触診・超音波検査・血液検査で診断可能ですので、前頚部の腫れや違和感を覚える方は、なるべく早めに内科(甲状腺外来)や耳鼻咽喉科を受診することをお勧めします。